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Stars on Ice Tour 2003 Report
出発前は、とても不安だった。
リョーの体調はどうなのか、また怪我の中で痛みを堪えて滑る彼をみて、私は楽しめるんだろうか…。出発直前のSalt Lakeのショーで、カートがBorn to be Wildを滑ったと知った時は、もうとにかく氷の上に立つ彼が少しでも観られたらいい、とさえ思った。
でも、実際のリンクではそんな私の不安を吹き飛ばす、楽しそうにせいいっぱい滑るリョーがいました。SOIで滑ることを本当に楽しんでいる、たくさんの笑顔。少なくとも氷の上の彼からは、オフアイスで痛みに耐えている人なんて思えない。リンクの上で今できることをせいいっぱいする彼を観られて、幸せだった。改めて、心から、行ってよかった。
1月10日
昨出発2日前に、突然身体のだるさと関節の痛み。ヤバイ! こんな時に風邪をひいてたまるか〜!と翌日医者に行って、「とにかく明日は大事な用事があるから、絶対に治したい!」と力説して、多めに薬を飲んでもいいと許可を貰って根性で治しました。つくづく、私は気力で生きてるヤツだ。
飛行機では日頃の睡眠不足のおかげで寝るかと思ったけどやはり寝られず、San Franciscoに近づくにつれ早くも緊張してくる。今からこんな状態では、実際リンクでリョーを観たら泣くんじゃないの?おいおい。。。
ホテルに荷物を置いてSFの街を少しふらふらしたあと、bartでOaklandの会場へ。切符がうまく買えずに戸惑っていると、黒人のおじさんが親切にいろいろ教えてくれた。恐い恐いと言われていた初のアメリカで、最初に人の親切に触れられて嬉しかった。ありがとう、おじさん!
Oaklandはリンクが駅のすぐ近くなので、迷うことなく現地に到着。会場に入ると、久しぶりのショーの雰囲気に期待感が高まる。昨年CSOIで初めて北米のアイスショーを生で見て、Stars on Iceの完成度に惚れ込んだ私は、ショー全体の演出もかなり楽しみでワクワク。と同時に、やはり久しぶりになる生で観るリョーのスケートと彼の現在の状態への心配で、相当緊張していた。
グッズ売場ではパンフレットの他にTシャツや写真などを売ってました。しかしそれにしても、開演間際になっても空席がなかり多い。私はジャッジ反対側の2列目センターに座っていたのだけど、振り返ると私のすぐ後ろにも空席がたくさん。昨年のカナダツアーの時はほとんど空席がなかったという印象だったので、ちょっと驚いた。客席が3/4ほど?埋まったところで開演時間。BGMの音が大きくなり、会場のライトが徐々に落ちていく…。
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Stars on Ice Show in Oakland!!
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ACT I
The Great and Powerful Oz - All cast
Welcome! Stars on Ice! のアナウンスと共にリンクにスポットがあたり、スケーターが1組ずつ登場、リンクを滑っていく。トッド、I&Z、M&Sと彼らが滑るたびにリンクサイドに風が吹く。次か次かと待っている中で、リョーは中盤で登場。ちょうど前を滑った時、笑顔がみえた。軽々と3tも跳んでる。昨年のCSOI以来の、ライブで観るリョーだった。私はといえば、もちろん泣いていなかったけど、正直を言えば大興奮というわけでもなくて、なんだかちょっと現実感がないようにさえ実は感じていた。あぁリョーだ、ホントに私の目の前で滑ってる…。気持ちが現実に追いつくまでに少し時間がかかった。ちょっとの間だけれど。
一通り全員が登場して滑ったところで、アナウンスとともに1組ずつの紹介。ロカ&サーから始まって、トリがリョー。3time European Champion, 4time World Champion, Olympic Gold Medalist, Alexei Yagudin!
音楽の再開と共に、全員が再び滑りだす。やぱりSOIのグループナンバーはカッコイイ! 短めのこのナンバーのおわりに、スケーターがエントランス(exitと言うべき?)へ次々と消えていく中でリョーがふっと脇へ滑っていった。おしりの両ポケットから黒いグローブを出して、片手ずつはめてる。音楽が切り替わった!
Born to be Wild - Alexei Yagudin
この時やっと、今日はリョーがBTBWを滑るんだとわかった。もうこの頃には私もかなり興奮状態。やった〜、リョーのBTBWが観られる!! カートが黒のレザージャケットをリョーに投げて、ばさっと上着をはおるところから、もう演技が始まっていた。軽快なダンスとスライドを多様したこのナンバーは、私としてはすっごくカッコよくって惚れた!!・・けど、多分これはファンの欲目もあるのだろう。。凝った演出があるわけではなくて、音楽に合わせて自然に身体を動かすといった感じの振り付け。エンドサイドで腰をひねってお客さんを煽ってみたり、膝をついてロングサイドのアイスシート前を横切ったり。ジャッジ側のセンター左よりのアイスシートに若い女の子たちの集団がいて、スケーターが近くを滑る度に黄色い歓声が上がっていた。両手を氷に付いて円形に滑ったり、両肘でのスライド(Gladiatorでの肘スライドを、両手でやる感じ)、私はこういう演出も大好きで楽しめたけど、技術的には高度というわけじゃないのかな。ブレイクダンスもしていたっけ。
こんな曲(#5 Windows Media/Real Player)
Bed of Roses - Kyoko Ina & John Zimmerman
始めにキョウコ・イナが出てきて、リョーとペア・イーグル。二人で手を繋いで少し滑った後、ジマーマンが出てきてリョーと交代。こうしたプログラムとプログラムのつなぎめの演出が今回のSOIでは多くて、細かいところにも観客を楽しませる配慮が行き届いているなという印象だった。
I&Zらしいプログラム。このペアの得意なリフトやスピンが織り込まれたナンバーでした。
こんな曲(#5 Peal Player)
Come Fly with Me -Jamie Sale & David Pelletier
今回、彼らはショーに向いているペアだな〜と今更ながら強く思った。でもサレーはお白いドレスよりもお洒落な赤いドレスのほうが似合うなぁ。しかし、つい別のショーを思い出してしまうこの曲。
こんな曲(#12 Windows Media)
Channel 1 Suite - Todd Eldrege
Hallmarkで滑っていたプログラム。バラード系のプログラムが多いトッドとしては珍しい印象の、アップテンポなジャズナンバー。彼の別の面が見える、好きなプログラム。プロスケーターとしてのこれからの彼にも期待が高まります。もっと様々な曲で滑って欲しいな。(余談だけれど、以前Improv-Iceというランダムに曲を決めて滑るショーで、トッドにテクノ系だったかの曲が選ばれていて、すんごーく新鮮に感じたことを思い出した)
こんな曲(#13 Real Player)
Hotter than Blue - Katarina Witte, Gorsha Sur, John Zimmerman
ヴィットがセクシーな男性二人を従えて滑る、大人なナンバー。とってもお洒落で素敵なプログラムでした。ヴィットのイエローグリーンのドレスと、黒のスーツの男性陣がまた良い感じで。ジマーマンもゴーシャ・サーもヴィットに負けず劣らず色気のあるスケーターで、3人の創り出す大人の世界に魅入ってしまった。
Overcome - Alexei Yagudin
暗闇の中で鼓動が響く。彼が滑り始めた時赤いスポットからリンクが明るくなった。
Overcomeを滑るリョーに笑顔はない。強く真剣な表情だけ。
私はリョーのプログラムの中で、Overcomeを一番たくさん生で観ていると思う。本音をいえば、BTBWをSLCのショーでカートが滑ったと知って、リョーの心配とは別に、1つ減らすなら観たことがないBTBWよりOvercomeのほうが良かったかな…なんて思ったりもした。でもこの日このプログラムを、今のリョーの「Overcome」を観られてよかった。リョーの、スケートを愛する彼の気持ちが伝わるようで、観ていて胸がいっぱいになった。これを観るためだけにも、来てよかったと思った。私は今でも、初めてこのプログラムを観たGoodwill GamesのEXが一番印象深いのだけれど、なんだかその時のことが思い出された。あの時は、夏の精神的迷走状態のあと最初のコンペで自分の思う滑りが全く出来ず、自分に失望したリョーが自分を取り戻すために滑っているように見えた。もちろんその時と状況は全然違うんだけど、「自分はまだまだ出来る、まだまだ終わりじゃない」ってことを証明しているような、そんな印象を受けた。…無論それは私の勝手な思いこみなんだろうけれど。
3f、3t/3t、そして最後のジャンプは3lutz! ルッツを跳ぶとは思っていなかったので、とても驚いた。この日はリョーは(私が観た3日のショーの中では)一番"ON"だったので、試してみた、のかな?
ご存じのこれです(#8 Real Player)
I'm Your Man - Jenni Meno & Todd Sand
一輪のお花を持ってMenoが登場。リョーがちょっとリアクションして、ふとリョーを見上げるMeno、でもリョーは軽く首を振ってそのまま去ってしまう。そこへ本当の相手が登場。このトッド・サンドの役回りが彼にぴったり合っていて、二人の演じるムードがとても可愛らしい。二人のショー・プログラムとしてとても良くできていた。
How do you keep the Music Playing - Kurt Browning
スローバラードナンバー。スケーティングも、着氷のランディングも、身体の線も動きも、本当に綺麗。イーグルが好き。さすがカートです。ただ、いつものカートの「ステップで魅せる、ダンスで魅せる」というプログラムではなかった。
今回のSOIでのカートは、私が観た前年のCSOIに比べて少し "控えめ" な印象だった。02年のCSOIはハミルトンが抜けたあと、明らかに「座長」を意識しているように見えたけど、今回はそこまで前面に出ないようにしているみたいだった。そして対照的に、リョーをSOI全体で盛り上げるように演出されていたと感じた。ショーのオープニング(BTBW)と、トリ(Racing)を努めていることも、そしてそのリョーを、カートが見守っているような…ことばで説明しにくいんだけど、そんな印象も私は受けたのです。BTBWをリョーの状態によって(?)カートが滑っている、二人で組になる動きが多い、というだけじゃなく、リョーが前面にいるときも傍らにカートがいる、っていうような。あいまいで、しかも私の極めて個人的な印象で申し訳ないのだけど、観客(例えば明らかにリョーファンである私たち)に対するカートの態度なんかにも、そんな感じがあったのですよ。文章だととっても解りにくいと思うんだけれど…(すいません)
ちなみに私はハミルトンがゲストのショーは観ていないので、その時はまた違った雰囲気だったかもしれませんね。カーチャは本当に「ゲスト」という感じだったので。
| Power Play - |
Elena Berezhnaya & Anton Sikharulidze
Jamie Sale & David Pelletier
Todd Eldrege |
挨拶のあと、観客を煽ってリンク中央に残っているカート。自己演出がうまいなぁ。
と、そのうちにドラムの音−Sing Sing Singが流れてくる。カートが少し踊ったあとトッドが出てきて、彼と交代。トッドがぐるっと大きくリンクを一周して、マイクを手にとって語りだす−
Who can judge me?
Who can honestly weigh the facts?
....で始まるトッドの語りとともに、2組のペア登場。SLCの時のことを意識しているのは明白だけど、私としてはそんなことは意識しないでSOIで滑って欲しかった。この演出が誰の考えなのか判らないけれど、これでは逆にまるでこの2組を見比べるみたいになってしまうのでは。S&P、B&Sが同時にツイスト、同時にリフト。本来全然違うタイプのペアなのに。「振り付け」といえる音楽の表現はなくて、テクニックのパレードのようなプログラム。合間に滑るトッドのほうが私は印象的でした。マイクを持ったままでもスケーティングやジャンプが綺麗! もちろんペアの2組もミスもまったくなく、綺麗に滑っていたのだけど、何かを表現するというのとは違う。「This is who I am.」のセリフが最後、4人がリンク中央で動きを止めて、手を組む。4人の中心へトッドが登場となって5人で挨拶。
トッドはなかなか役者な喋りをしますねー、それに、思ったより声が低くて聞き心地がよかった。
詩はパンフレットによると、written by David Michaels and Dave Toms。
--- intermission ---
ACT II
| Studz - |
Elena Berezhnaya, Kyoko Ina, Jenni Meno, Renee Roca, Jamie Sale
Kurt Browning, David Pelletier, Todd Sand, Gorsha Sur, Alexei yagudin, John Zimmerman |
これぞSOIの真骨頂、凝った演出のグループナンバー!(でも一番惚れたのはクロージング)
まず、カウガール達がアイスシート上をステップしながら登場、リンク四方に散らばって観客の前で踊る!サレーの動きがかっこいいー。こんなに踊りがうまかったのね。この日、私たちに一番近かったのは、レネ…だったかな? その時、エンド側アイスシートの端に座っていた女の子が立ち上がり、サレーと一緒に踊りはじめた、これがまたえらくカッコイイ! なんてリズム感の素晴らしい女の子なんだろ。お客さんにしては動きがすごく自然だけど、時々サレーたちの動きを目で追って確認しているようでもある。そして後に解ったのだけど、彼女はG&Gの娘、ダリア・グリンコフだった。うーん、さすがだわ。将来が楽しみです。
さてカウガールのあとにはカウボーイ登場。1列に並んで滑り出す──
このナンバーは振り付けも凝っていて面白い動きも多く、とにかくすごく楽しめるプログラムでした。氷の上を腹這いで滑ったり、腕立てしたり、アイスシートのお客さんに向かってお尻振ったり、帽子を頭上にかかげてぐるぐる振り回しながらステップ〜踏んだり、もう、リョーも笑顔いっぱい!(いや、他のスケーターもね、多分ね。。あんまり他のスケーターを観ていないかも(^-^;;)特に私が一番好きだったのは、6人が3人ずつの2組になって、ふたりで一人のスケーターをぐん!!っと押して、押されたスケーターがイーグルでずーっとリンクを半周近く滑っていく。それもすごい速さで!そして押した二人とは別の組の二人が腕を組んだあいだにポンっと乗り込む。(説明ヘタ〜!すいません)リョーはイーグルで押されて勢いよく滑ったあと、ぽんと背中向きに軽くジャンプして二人のあいだに入るのですが、腰に負担じゃないかしら…とちょっと心配にもなったり。それ以外にも、他のスケーター(覚えてない…)に支えられてぐるっと一回転したり、二人組の騎馬の上に乗ったり、あと、2人ずつの3組になって足と身体を交差してイーグルで滑っていく&二人で両手をつないで引っ張りあいながらぐるぐる滑っていったり(リョーはどちらもカートと組む)のも好きだったんだけど・・リョー、大丈夫!?と思う動きも多くて。
でもとにかく、明るくノリのいい楽しいナンバーです。笑顔いっぱいなのが可愛くて可愛くて。まさに、風呂敷に包んで持って帰りたい((c)Mami)ってカンジでした(笑)
つづく。。。
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